IMPRESSION

インプレッション

BMWBIKES TIRE IMPRESSION #1

BMWBIKES vol.87 掲載記事

Text / BMWBIKES編集部
Photo / Atsushi Sekino
Satoshi Mayumi

BMWBIKES
TIRE IMPRESSION

GS系タイヤの進化
と傾向を探る

BMW MOTORRADのラインナップで
「GS」と名のつくモデルは
R1250GS、R1250GS-ADVENTURE
F850GS、F850GS-ADVENTURE
F750GS、G310GS
R nineT Urban G/Sと
7機種も存在する。
そんなGSに合うタイヤは?

DUNLOP TRAILMAX MIXTOUR
METZELER KAROO Street
BRIDGESTONE BATTLAX ADVENTURECROSS AX41

DUNLOP
TRAILMAX MIXTOUR

新ブロックパターンの採用でダート
からフルバンクまで高剛性を発揮!

この春にリリースされたダンロップの新作。
現状では水冷R-GSのサイズがないものの
F700GS、F750GS
空冷R1200GSなどに合致。
林道も楽しみたい
北海道でフラットダートでも
安心して走りたい
といったライダーにおすすめ。

dunlop-motorcycletyres.com

独自のパターンが高剛性と
耐摩耗性、グリップを実現

 ダンロップが今年4月にリリースしたのがこのミクスツアー。もちろんこのモデルも昨今の時流に合わせた、オンとオフを両立したアドベンチャー向けのタイヤだ。

 トレッド面で特徴的なのは、端から端まで大きく入った斜めのトレッドラインだ。このラインが走行時に路面と溝内で圧縮、膨張を繰り返す空気を逃がし、ノイズを軽減させるという。

 またこの斜めの溝をタイヤの縁ギリギリで止めたことと、溝の凹側にも高剛性素材を使うことで、ブロックのゆがみやダートでの「欠け」を抑制し、高剛性を実現している。

 コンパウンドには微粒子シリカとカーボン、新ポリマーを配合。ドライ、ウエットなどあらゆる路面でのグリップと、高い耐摩耗性を両立しているという。

 F750GSに装着しテストライド。高速、ワインディングでは気になるノイズや振動もなく快適そのもの。寝かしこんでも不安感は皆無だ。また荷物満載のR1200GSAで、初心者が8kmほどの林道を走破できたのだから、よほどガレていない林道であれば、ダートでも臆する必要はなさそうだ。

DUNLOP
TRAILMAX MIXTOUR

基本は前後とも同じトレッドパターンだが、前は内部に高剛性2カットブレーカー構造を、後は高速安定性を生み出すJLB構造を採用する。現在ホンダCB500XのOEタイヤとして採用。

ワイドレンジで旅をサポート
Fシリーズ、空冷1200GSに最適

トレッドを横断するように斜めに入る溝を基準に独自パターンを展開。ブロックエッジは溝の角度をチューニングすることでノイズを緩和。トラクションとノイズ低減を両立した。
アドベンチャー向けのタイヤに必要な要素であるロングツーリングでのロード性能と、少しのダートでも安心できる走破性を実現。指先で触った感触は柔らかめの印象だ。
今回営業スタッフ宮下の愛車、空冷R1200GS-Aにキャンプ道具を満載して林道をテストライド。アドベンチャー初心者ながら、低速ならある程度の泥濘や水たまりでもタイヤが破綻することなく通過できた。
そこそこ溝が深めのパターンながら、コーナーの旋回性能はロードタイヤ並みの安心感。ワインディングでスポーティな走りが楽しめる。
荷物のない状態でのフラットダートなら不安感は低く、思い通りのグリップが得られる。現在R1250GSのサイズがないのが非常に残念。今後のラインナップ増加に期待だ。

性能比較レーダーチャート図

※このチャートは、弊誌が実走テストを元に判断し、作成したものです。

印象的なのはワインディングでのコーナリング性能。しっかりした接地感は絶大。ダートでは予想通りフラットダートは強く、泥や砂利だとやや無理できない。それでも通常の林道程度なら充分な性能だろう。梅雨明けにつき、ウエット路面で充分なテストができなかったのが残念だ。

FRONT

19インチ
110/80R19M/C 59V
110/80R19M/C 59H

21インチ
90/90-21M/C 54H

REAR

17インチ
150/70R17M 69V
160/60R17M/C 69H

18インチ
150/70R18M/C 70H

※BMWBIKES vol.87 掲載時

「BMWBIKES TIRE IMPRESSION #2」
に続きます。

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