IMPRESSION

インプレッション

BMWBIKES TIRE IMPRESSION #2

BMWBIKES vol.87 掲載記事

Text / BMWBIKES編集部
Photo / Atsushi Sekino、Satoshi Mayumi

METZELER
KAROO Street

オリジナルのトレッドデザインがオン
でもオフでもハイトラクションを実現!

メッツラーといえばオフの「カルー3」と
オンの「ツアランスネクスト」が有名。
そしてその中間的なキャラクターが
この新作であるカルーストリートだ。
高速、ワインディング、林道と
テストしてみた。

www.metzeler.com

カルー3ゆずりのオフ性能に
適度なオン性能をプラス

 メッツラーの「カルー3」と言えば、GSでオフロードライディングを楽しむライダーにはすでに定番の人気ブロックタイヤである。

 しかしそのオフロード性能の高さゆえ、高速走行時のヒャーっという甲高い走行音や、濡れた舗装のコーナリングでやや横滑りする感覚などネガティブな要素はどうしても出てくる。

 そこで、もう少しオンオフの比率をオン寄りにバランスさせたメッツラーの新作がこのカルーストリートである。

 ルックスはカルー3に似たパターンだが、あきらかに溝の間隔は狭く、ブロックハイトも低い。高速走行ではやや低い走行音がするものの、カルー3よりも圧倒的に静か。ワインディングでは高速で倒しこんでいってもしっかりとした接地感とグリップがあり、ブロックパターンを感じさせなかったのが印象的だ。

 いよいよダートへ。今回は荒れた舗装路、水溜りと落葉の多い装林道を数km走ったが想像以上のグリップ感を発揮し、常にコントローラブルで、トラコンなど電子制御との相性も良好だった。ルックス、性能ともにR-GSにベストマッチと感じた1本だ。

METZELER
KAROO Street

プロファイルは「カルー3」ではなく「ツアランスネクスト」だそう。前後同じ構造および同様のジオメトリーを採用し、シンクロした動きを実現している。

高速走行の静粛性から
ダートの操作性まで
時代のニーズにあった
ハイスペック

大型のセンターブロックがしっかりとした接地面を生み、高速安定性を実現。オフではV型に配されたブロックのエッジが機能し加減速、トラクションなど、あらゆる路面でグリップを発揮する。
トレッド面はカルー3に酷似するが、横溝の間隔が詰まった印象。素材のハイシリカ配合コンパウンドは、カーボンブラックと樹脂の採用でドライからウェットまでハイグリップを実現。
こういった泥のワダチからの水たまりは、GSなどの重量車には苦手なシーン。低速で通過する分には変な挙動や、フロントから破綻するような感覚はなかった。
バイクを置いて離れて見た際のルックスは、オフ寄りの「ゴツさ」が漂いGSの冒険的な雰囲気を盛り上げてくれる。こういった見た目も実は大切な要素だ。
ダートでは、しっかりたグリップ感に加え、トラクションコントロールとの相性もいい。エンデューロモードで適度にスライドさせることもできた。

性能比較レーダーチャート図

※このチャートは、弊誌が実走テストを元に判断し、作成したものです。

カルーストリートのプロファイルはツアランスネクストということもあり、もう少しオン寄りという印象だが、実際に走ってみるとかなりオフ性能も高いことが実感できた。これなら通常の林道であれば、前後ともライダーが欲しいグリップを得られるはずだ。

FRONT

19インチ
110/80R19M/C 59V M+S TL
120/70R19M/C 60V M+S TL

21インチ
90/90-21M/C 54V M+S TL

REAR

17インチ
130/80R17M/C 65V M+S TL
140/80R17M/C 69V M+S TL
150/70R17M/C 69V M+S TL
170/60R17M/C 72V M+S TL
180/55R17M/C 73V M+S TL

18インチ
150/70 R 18 M/C 70V M+S TL

※BMWBIKES vol.87 掲載時

「BMWBIKES TIRE IMPRESSION #3」
に続きます。

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