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ツーリング

編集部が選んだプレミアム絶景地

BMWBIKES vol.90 掲載記事

Text / BMWBIKES編集部
Photo / Koichi Otani  Atsushi Sekino

この特集は本誌で取材した過去の素材を採用しております。新型コロナウイルス、また2019年10月の台風19号の影響により状況が変わっている可能性もありますので、ツーリングの際は事前に現地の情報を自治体などにご確認の上、実行するようお願い申し上げます。

なかなかツーリングに行きにくい世の中ですが、明けない夜はない。
というわけで、この夏以降に行くツーリングは感動的な絶景地がやっぱりいいですよね。
編集部が独断で選んだプレミアムな10カ所の絶景地をどどーんとご紹介します!

女神微笑む高原ワインディング

長野県諏訪市等
ビーナスライン

長野県茅野市から美ヶ原高原に至る、全長70㎞を超える日本屈指の山岳観光道路。中でも車山から霧ヶ峰にかけての区間は展望が開けて非常に爽快。6月から7月はところどころでニッコウキスゲが咲き誇り、草原に黄色の彩りが加わる。

ビーナスラインのルート上には「霧の駅」など休憩スポットも多数あり。上の写真は「道の駅・美ヶ原高原」の舞茸そば御膳。また展望喫茶のソフトクリームはとても濃厚で、来たら必ず食べたい定番グルメだ。道の駅の北側に位置する白樺のトンネルも見どころ。

木崎湖と大町の天空ビュー

長野県大町市平
小熊山展望台

国道148号から木崎湖キャンプ場を目指し、1.5車線の狭いワインディングを9kmほど走ると突如として展望が開け、この展望地に到着する。遮蔽物が何もない広場からは、木崎湖とその奥に大町や安曇野の街が一望でき、まさに天空ビューといった趣。

アクセス路は道幅が狭く、雪の影響で道に土砂が残っていたり、山からの湧水が流れていることも多いので、スピードは控えめで。また展望地は木崎湖フライトパークの私有地なのでバイクの乗り入れは厳禁。徒歩での見学は問題ないだろう。

海出巨岩の圧倒的な造形美

和歌山県東牟婁郡
橋杭岩

陽が落ちた瞬間の橋杭岩は、どこか人工的にも見え、その前にBMWを置くとヨーロッパの古城跡や、古い橋脚のようにも見えてくるから不思議だ。すぐ横には道の駅もあるので、たっぷりと時間がすごせるだろう。

橋杭岩は南北に延びているので、日の出の瞬間は岩がシルエットとなって浮かび上がり、夕暮れ時には西日を浴びて紅く染まるため、非常にドラマチックな光景を楽しむことができる。
橋杭岩は、和歌山県東牟婁郡串本町にある奇岩群。岸辺から南へ850mにもわたり40もの巨大な岩がそそり立っている。これは1500万年前の火成活動により、硬い岩と柔らかい地層が混ざり、やがて柔らかい部分が浸食されて残ったとされている。

迫りくる北アルプスの絶壁

岐阜県高山市
北アルプス大橋

松本から安房トンネルを抜け新穂高へ。その山中にあるのが北アルプス大橋だ。全長150m、高さ70mの巨大な橋の奥には錫杖岳や笠ヶ岳など雄大な北アルプスの峰々が迫りまさに圧巻。5月は新緑、10月中旬には紅葉が楽しめる。
周辺は北アルプスを跨ぐ標高の高いエリア。広大な広葉樹の原生林は10月中旬になると、まるで山が燃えているかのような美しい紅葉となる。

吸い込まれそうな神秘の池

北海道上川郡
青い池

美しい丘の風景が有名な美瑛の南東にある、神秘的な青い水を湛える不思議な池。湧水の中にある水酸化アルミニウムから生成されたコロイドが太陽光に反応してこの独特なブルーを出すと言われているが真相は定かではない。
青い池には駐車場が整備されている。有名観光地なので行くなら人の少ない早朝がおすすめ。この美しい道は青い池へのアクセス路だ。

これこそプレミアムな浮遊感

長野県飯山市
県道411号 桂池展望台

新潟に近い飯山市の鷹落山。国道117号から県道411号に入り、桂池へと向かう九十九折れを上がること約10km。少しダートを上った場所にあるのがこの絶景ポイント。眼下に飯山の町並みが広がる様子は、もはやヘリコプターや飛行機からの景色と言っても疑われないほど。

新潟との県境付近にある桂池。飯山側からアクセスし、桂池まで行ったら行きすぎなのでご注意を。

超穴場的絶景ロードの決定版!

長野県松本市
県道62号 美ヶ原公園沖線

長野県道62号の武石峠から美ヶ原までたった約4kmほどのピストン道路なのだが、この道は通称「裏ビーナス」とも呼ばれ終始絶景が続く貴重な道。前半は林間のヘアピンカーブが続くが、武石峰付近から突如展望が開ける。標高は約2000mもあり、屏風のような北アルプスの峰々が続く様子や、尾根筋の高原風景は本場ヨーロッパアルプスをも髣髴とさせる極上の世界。早朝には雲海も期待できる、まさに天空の道だ。

終点には売店と軽食、トイレを備える「美ヶ原自然保護センター」がある。ここからの景色もかなりのもの。

自然に還る美しい廃墟

北海道苫前郡
羽幌炭鉱跡地

北海道には絶景地が無数にあるが、本誌櫻井が昨年訪れて印象的だったのがこの羽幌炭鉱跡地。ここは1935年から1970年まで稼働していた炭鉱で、北海道の大自然の中で朽ちていく廃墟の姿は、かつての栄華と哀愁が入り混じり、不思議な美しさを放っている。

現在でもホッパー棟や住民が暮らしたアパートなどが一帯の森の中にひっそりと建っている。周囲は山が深く、朽ちた建物内は危険なので見学は細心の注意を払ってどうぞ。

いったいなんだこの開放感

新潟県糸魚川市
蓮華温泉

北アルプスの新潟と長野の県境あたりの標高1475mにある温泉ロッジ。山の斜面に野趣満点の4つの露天風呂があり、特に「仙気ノ湯」と「薬師湯」からはまさに雲上の景色が広がり、その開放感は他に類を見ないほど。宿泊も日帰り入浴も可能だ。

入浴可能は3月半ば~10月20日頃まで。車両が通行できるのは6月下旬から10月20日頃まで。日帰り入浴で野天風呂のみなら500円。宿泊は1泊2食つき10000円、素泊まり7000円。

蓮華温泉ロッジ/新潟県糸魚川市横町5-5-14
事務所電話:025-552-1063
ロッジ営業中の直通電話:090-2524-7237

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