BMWBIKES vol.99 掲載記事
Text / Tadashi Kono
Photo / Marc Holstein
日本のカスタムワークスZONをふくむ4人のカスタムビルダーがR18をカスタムしたプロジェクトのなかで、アールデコ調のストリームラインを採用したカスタムバイク「スピリット・オブ・パッション」を覚えているだろうか。
制作したのはドイツのカスタムファクトリー「キングストン・カスタム」のディレク・オーラーキングだ。その車体を覆うストリームラインは彼が得意とするスタイルで、流麗なボディを持つ作品のいくつかは、カスタムバイクやビンテージバイクを所蔵する博物館「ハース・モトミュージアム」にも収められている。
そのキングストン・カスタムの最新作がこれだ。当初このマシンは、タンクとシートを交換するというカスタムプランでキングストン・カスタムにやって来た。しかしディレクはオーナーを説得し、まったく新しいR nineTのスタイルをプレゼンしたのだという。
ディレクがカスタムバイクの造形を行なうときは常に、造形用の発泡スチロールを削りボディラインを構築。その後、車体をスキャンし、ボディと車体を完全にフィットさせるのだという。
手作業とデジタルワークを組み合わせることで、フレームには一切手を加えることなく、グラスファイバーで制作したモノブロックの外装類を絶妙なバランスで車体に纏わせることができるという。