Photo: Satoshi Mayumi Text: BMWBIKES
BMWBIKES vol.105 掲載記事
ミシュランのアナキーシリーズと言えばGSの純正タイヤとして採用されている「アドベンチャー」と、オフ愛好家御用達の「ワイルド」がお馴染みだが、そのアナキーシリーズにオンロード走行に特化した「ロード」が加わった。
実際に試乗してみるとまずその接地感の高さと、安定感に驚いた。一般道の路肩からクラッチをつないで出る瞬間に路肩のわずかな段差も感じとることができ、フロントタイヤからの情報量はかなりのもの。おりしもテストの日は雨上がりの朝で、郊外のワインディングは気温が5度と過酷な状況。そんな中でもアナキーロードはコーナリングで確実なグリップを発揮し、安心してバイクを旋回することができた。さらには小路の奥の苔むした狭い路地にも入ってみた。こういったシーンでのUターンは繊細で気を使うが、ここでの小回りでも思った通りのラインがトレースでき、安心してUターンを終えた。やや荒れ目の舗装路でも充分なグリップを見せるなど、オンロードが主体のユーザーなら最高のタイヤと言える。
オンロード走行で求められる安定したハンドリング性能とウェット時の優れたグリップ力はもちろん、耐久性を高めた新コンパウンドを採用。独特のトレッドデザインも魅力。
ボイドレシオ(トレッド面全体に占める溝の割合)がフロント16%、リア17%と、従来からある「ANAKEE ADVENTURE」と比較して、オンロード走行に特化して専用開発された。トレッド面は「直線」と「ヘの字」のグルーブが規則的に並び、その計算された組み合わせが高いグリップと排水性を発揮。またショルダー部分までグルーブが回りこんでいるため、旋回時のグリップ感もかなり安定していた印象だ。例えば不意に現れる工事の未舗装路や、キャンプ場などのダート程度なら問題なく走ることができるだろう。
サイズ
フロント
90/90 – 21 M/C 54V
110/80 R 19 M/C 59V
120/70 R 19 M/C 60V
120/70 ZR 19 M/C 60W
リア
150/70 R 17 M/C 69V
150/70 R 18 M/C 70V
170/60 R 17 M/C 72V
170/60 ZR 17 M/C 72W