先行していたRとXRに続き、FシリーズのGSもようやくフルモデルチェンジとなった。現在のところ国内導入時期、価格は未定だが、エンジンと車体が全面刷新となったブランニューBMWがどんな素性のバイクなのかを見ていこう。
Text / Takeshi Yamashita Photo / BMW Motorrad
BMWBIKES vol.104 掲載記事
F900GSは、並列2気筒エンジン、テレスコピックフォークという車体構成はそのままに、排気量アップや車体剛性向上、電子制御デバイスのアップデートと追加によって、オフロード走行性能を中心として進化した。
エンジンは、排気量が853㏄から893㏄となり、最高出力は95psから105psとパワーアップ。
燃料タンクをスチールから樹脂としたことでタンク単体で4・5㎏も軽く、リアセクションの軽量化では約2・4㎏と、車両全体では従来の233㎏から219㎏と14㎏も軽くなっている。
これらから、とくにオフ走破性は大きく進化していることだろう。
電子制御デバイスは、ABSプロとDTC、レインとロードの2種のライディングモードが標準装備だ。工場オプションのダイナミックパッケージを選択すると、ライディングモードにはダイナミック、エンデューロ、エンデューロプロの3種と、シフトアシストプロが追加される。しかし日本仕様にどの程度のオプションが盛り込まれるかも含め、現段階では発売時期や価格も未公表だ。
サスペンションはフロントがφ43㎜倒立フルアジャスタブルでトラベル量は230㎜、リアはフルアジャスタブルモノショックでトラベル量は215㎜。エンデューロプロパッケージでは、フロントフォークがインナーチューブをチタンコートしたショーワ製φ45 ㎜倒立で重量は200g軽い。リアはザックス製で調整幅は25%、減衰力は20%増加する。なお、電子制御サスペンションのダイナミックESAはF900GSではオプション設定がない。
エンジン | 水冷並列2気筒DOHC4バルブ |
内径×行程 | 86㎜×77㎜ |
排気量 | 895 |
圧縮比 | 13.1:1 |
最高出力 | 105ps/8500rpm |
最大トルク | 93Nm/6750rpm |
ミッション | 6段 |
サスペンションストローク | F: 230㎜ R: 215㎜ |
全長×全幅×全高 | 2270㎜×943㎜×1393㎜ |
軸間 | 1590㎜ |
シート高 | 870㎜ |
タイヤ | F: 90/90-R21 R: 150/70R17 |
タンク容量 | 14.5ℓ |
車両重量 | 219㎏ |
ブレーキ形式 | 油圧ディスク式 |
価格 | 未定 |