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ハウツー

Nostalgic Camp With R50/1.①

BMWBIKES vol.98 掲載記事

Text / BMWBIKES
Photo / Yuuka Nishibe、BMWBIKES

Nostalgic Camp
With R50/1.

R50/1で行く、こだわりの野宿

1960年式のR50/1で
日本中を旅する男がいる。

そのいで立ちから
所有する道具まで
すべてにこだわりを持った
彼のキャンプに同行させてもらった。

望月リョウ

多趣味の自称旧車冒険家。
年越し宗谷岬を始め旧車で日本中を旅している。

愛車は1960BMW R50/1
1962HONDASuperCub c100
1966Lambretta SX200
1997YAMAHA Bronco。

元服飾関係のファッション好き。

インスタグラム:r50_1960

宗谷岬の元日アタックも
経験している旧車冒険家

 初めて望月さんと僕(本誌・櫻井)が会ったのは、かれこれ5年ほど前。琵琶湖のキャンプ場で行なわれたキャンプイベントでのことだった。

 1960年式のR50/1はかなりのヤレ具合を見せていたが、しっかりと手が入っており愛されているのが分かった。

 大量に積まれた荷物には、キャンプ歴30年以上の僕でも見たことがないような古いランタンやストーブを始め、ご自分で作ったというタープやシートなど、とにかくオリジナリティに溢れていたことに驚いた。

 聞けば彼は、このR50/1にキャンプ道具を積んで日本全国を回っているライダーで、過去には宗谷岬の元日アタックも経験している旧車の冒険家だった。そんな彼が、ゴールデンウイークに友人とキャンプに行くというので今回同行させてもらうことにした。

 眩い新緑が風に揺れる休日の午後、待ち合わせ場所でコーヒーを飲んでいると、軽快なエンジンを響かせて荷物を満載したR50/1が駐車場に滑り込んできた。

 今回はSR400に乗る友人の西部さんも一緒だ。二人ともトラディショナルなバイクに合わせたコーディネートでとても素敵な雰囲気だ。そこから3台で少し走り、途中のパン屋でおやつを買ってキャンプ場へ入った。

「よく壊れないんですか?
って聞かれますけどすごく丈夫で、
人が思うほど壊れないんですよ」

今回キャンプで泊ったのは山梨県丹波山村の「奥秋テント村」。こぢんまりとしたバイクにはちょうどいいキャンプ場だ。バイク1台とテント一張りで1泊1500円。☎︎0428-88-0507

「きのしたベーカリー」は国産小麦100%、無添加生地、焼きたてパンの店。奥秋テント村から徒歩3分ほどなのでおやつなどにも便利。営業時間:10時~17時半、月・火定休。

相棒は1960年のR50/1

ラグビーボール型のタンクバッグは1960年代に販売されていたコロナツーリングバッグを、雑誌ストリートバイカーズがオリジナルで復刻したもの。
1960年式でもさすがはBMW。この時代のモデルでもかなりの荷物の積載が可能だ。
バッグ類は基本的にエンデュリスタンを愛用。丈夫で完全防水だ。
バイクやキャンプギアに対するこだわりはもちろんだが、ファッションに対する愛情も並々ならない。
海外通販で入手したという小動物の毛皮。チェアに敷くと温かい。
自作のタープにリッチフィールドのテントを吊るす。タープは日暮里にある帆布専門店「茂木商工」で購入した帆布(綿)製。綿は通気性がいいので結露せず、火の粉に強く、雨でも意外と大丈夫。
貴金属で有名なティファニーとビクトリノックスがコラボしたシルバーのアーミーナイフ。ジッポーもティファニーだ。
「holo」というブランドの帆布製ラガーバッグ。丈夫なバッグであるばかりでなく、中がアルミ蒸着になっており、保温性が高く、しかも展開するとランタンのかさになるという優れもの。
holoのバッグを展開したところ。この下にLEDランタンを入れると周囲を広く照らし眩しくない。
丸い木のパーツに穴が3つ空いているギア。この穴に枝を差し込みカメラの3脚のようにしてランタンなどを吊るす。

「Nostalgic Camp With R50/1.②」
へ続く

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