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BMWBIKES vol.106 掲載記事
今や、ヘルメットにインカムを付けるのは当たり前の時代に
なってきている。そして国内製から海外製まであまたあるインカム
市場の中で国内でシェアナンバー1を獲得しているのが
サインハウスのB+COMシリーズだ。そんなB+COMに、
まさに革命的ともいえるモデル「B+COM SX1」
が登場したのでさっそくテストしてみた。
このB+COM SX1、なにが革命的なのかと言えば、それはヘルメット内蔵型であるということだ。このユニットはSHOEIヘルメットと共同で開発され、本体、バッテリー、スピーカーなどがすべて専用スペースに埋め込めるようになっているので、操作を行なう本体部分の露出は最低限のもの。ぱっと見ではインカムが装着されているようには見えないスマートさだ。
これまでのインカムは基本的に、ヘルメットの左側面に装着するため、どうしても突起物としての存在感があったが、このSX1は完全にヘルメットと同化し、言われなければ気づかないほどのナチュラルさである。
ヘルメットによってはインカムを装着したことで、風きり音が増すという話も聞くが、SX1ならそんな心配もない。現在はSHOEIヘルメット「NEOTEC3」、「GT-Air3」の2機種に対応しているが、今後はさらに対応機種が拡大していくだろう。
別体式バッテリーが長時間の使用を可能にした
これまでのB+COMシリーズは基本的にユニットとバッテリーが本体に収納されていた。しかしこのSX1は、ボタンユニットとバッテリーを別にし、バッテリーはヘルメットの後端に収納。これにより長時間使えるロングバッテリーの搭載を可能にした。その使用時間は通話で約18時間、音楽再生約20時間を誇るので1泊2日程度のツーリングならバッテリー切れを起こす心配も少ないだろう。
高い防水性や防犯性も大きな魅力
B+COMシリーズは基本的に大雨の中で長時間使用しても問題ないほどの高い防水性を持っているが、当然このSX1の防水機能も相当なもの。ボタンユニットはIP67レベルをクリアしており、これは粉塵が侵入せず、規定の圧力、時間で水中に浸漬しても有害な影響を受けないほど実力だ。
そのいっぽうで、別体式に比べると防犯性も高いはず。別体式にはロック機構がないので、例えばヘルメットをバイクのヘルメットホルダーにかけて離れる場合はインカム本体だけ盗まれる可能性は高いが、SX1の場合は一見してインカムが着いているように見えないため盗難の可能性はかなり低く、実際に盗難しようとするとヘルメット内部を分解しないといけないため、盗難する側からすればリスクは大きいはずだ。
次世代を担う存在
B+COMシリーズがなぜ日本でナンバーワンのシェアを持っているのかと言えば、それは日本企業が開発したユニットで、丁寧な日本語の解説書やペアリングの簡単さをしっかりと雑誌、WEB、SNSなどを通して広く啓蒙しているからである。インカムは他にも世界シェアを持つ海外製有名ブランドや、中国製の手軽に使えそうな格安モデルまで様々あるが、説明書にはきちんとした日本語が書かれていなかったり、ペアリングの手順が煩雑なケースも多々ある。そういった諸々の状況の中で、このSX1が世の中に誕生したのはインカム界隈においてまさに革命的であり、次の世代に入ったというのが実際にテストしてみた感想だ。
現実的に考えるとSHOEIのヘルメットとSX1を揃えると10万円近い価格になってしまうのが庶民には辛いところだが、今後はこのSX1が他の様々なモデルのヘルメットに内蔵できるようになり、シンプルグレードなどの登場で価格もこなれてくる日を期待したい。
■本体仕様
Bluetooth Ver. :Bluetooth5.0
出力レンジ :Class1 / Class2
バッテリー :Li-Po 3.7V 800mA
充電時間 :約 2 時間
充電インターフェイス :USB Type-C (B+COM 専用設計)
本体サイズ :メインユニットW82×H35.4×D46.6 (mm)
本体重量 :68g (マイク・スピーカーを除く)
防水性能 :メインユニット/IP65 相当 サイドユニット/IP67 相当
保証期間 :ご購入日から 1 年間
■オーディオ/インカム仕様
対応プロファイル :HSP、HFP、A2DP、AVRCP
スピーカー :φ40 × D10.7mm ネオジムマグネット インピーダンス 16Ω
連続使用時間 :インカム通話 最大約 18 時間/携帯通話、
音楽再生 最大約 20 時間(それぞれ単体での稼働の場合)
最大通話可能人数:6 人
グループ通話方式 :B+LINK
ユニバーサル通話 :対応
point1 簡単なペアリング性能
point2 シンプルで直感的な操作感