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インプレッション

BBTT POLARISS (ポラリス)

BMWBIKES vol.101掲載記事

群を抜く精度とリアルタイム追跡が可能
大切な愛車を守る次世代型IoTセキュリティ

◎タイプ:京セラ製GPSユニット◎サイズ:約83×49×13.8mm◎重量:約63g
◎電池容量:1500mAh ◎位置情報:GPS/GLONASS/みちびき◎センサー:温度/湿度/加速度
◎通信方式:LTE CatM1◎対応バンド:B1/B8/B19/B26
◎本体価格:1万5000円(税抜)、月額使用料:1980円~(税抜)

テスター:BMWBIKES編集部 テスト期間:1週間
製品詳細ページ thingsline.co.jp/home
問い合わせ:ビーズガレージ(POLARISS総代理店) www.pbgarage.com

大切な愛車を盗難被害から守るため、メーカーもユーザーもさまざまな対策を行なっている。スマートキーやイモビライザーは、イグニッションキーに比べて格段に安全性が高いが、高級乗用車盗難のニュースを見ればオールマイティではないことが分かる。物理的なロックやアラームも、移動されないために有効だが、破壊や解除されると手の打ちようがない。

2023年に登場したPOLARI SS(ポラリス)は、GPS、みちびき、GLONASSという3種類の衛星測位システムによって、車体に搭載した端末の位置情報を捕捉する盗難対策システムである。移動する物体の位置を知る「トラッカー」と呼ばれるデバイスやサービスはすでに存在し、実際に利用しているユーザーもいるだろう。ポラリスにはそれらに対して下記のメリットやアドバンテージがある。

ガレージの中は安心。でもツーリング先では……!?
バイクロックとPOLARISSを併用すれば安全性は大幅アップ!!

①位置情報が正確

カーナビでお馴染みのGPSを使うことで、Bluetooth(ブルートゥース)タイプのトラッカーよりも位置情報の精度が高い。

②通信品質が高い

GPSが把握した位置情報はNTTドコモの通信網で通知されるため、日本全国どこにいてもポラリス=愛車の居場所が分かる。

③使いやすさが抜群

セキュリティ企業の位置通知サービスの場合、異常発生時には企業からユーザーに通知されるのが一般的。これに対してポラリスはスマートフォンの「LINE」で操作を行ない、万が一の際にはユーザーに直接通知されるので、素早く次の一手を打つことができる。

GPSが把握した移動軌跡はスマホ上の地図に克明に記録され、リアルタイムで所在確認ができる。盗難に気づいたら警察に通報するのが最優先だが、その際に「どのような経路をたどって」「今どこにあるのか」が分かれば、早期発見に役立つはずだ。

ユーザーにとっては、端末をいかに目立たないように取り付けるかが重要だが、ポラリスをU字ロックやアラームと併用すれば、盗難対策レベルが格段にアップするのは間違いないだろう。

ココがスゴイ

‧ 愛車が不正に移動すると

スマートフォンに通知される

‧ 移動履歴がGoogleMap上に表示される

‧ LINEで簡単に操作できる

ココがイマイチ

‧ POLARISS本体が発見され

取り外される可能性があるので

見つからない様に工夫が必要

監視モードで不正な
移動を瞬時に通知

ポラリスを購入すると、端末とユーザーのスマートフォンの紐付け作業を行なう。LINEのトーク画面にポラリスのアイコンが表示されたら利用できる。
「監視開始」をタップすると監視モードが起動し、バイクが不正に移動するとLINEに通知が届く。
ポラリスが不正移動を検知するエリアは「ジオフェンス」と呼ばれ、監視範囲はユーザーが任意に設定できる。バイクが走行しなくても位置情報は発信されるので、駐車場からトラックなどに積み込まれてもジオフェンス外に移動すれば把握できる。
ポラリスの電源が入っていれば、位置情報は常にクラウドにアップされ、走行軌跡がGoogleMap上に表示できる。そのため万が一盗難されてしまった場合もリアルタイムで追跡が可能。また、ツーリング時のログや走行距離の把握にも使える。

バイクのバッテリーに
負担のない充電式

IoTを活用した新しい盗難抑止システムであるポラリスは、日本のメーカーである京セラが製造するGPSユニットをベースに、株式会社OWL-TY(オウルティ)が盗難抑止システム用にオリジナルソフトウェアを自社開発し、レンタルガレージを運営するビーズガレージがバイク向けの総代理店を務める。本体サイズは名刺程度とコンパクト。
位置情報の通信に使用するSIMは日本の電波法に適合させたSORACOM社製を使用。電波網は人口の少ない地方や輸出拠点として使われることが多い港湾でも通信品質が落ちないNTTドコモ4GLTEを使用している。

本体に内蔵されたバッテリーは理論上4カ月持続し、USBケーブルで充電できる。バイクのバッテリーに直結するセキュリティシステムとの大きな違いだ。
「隠し場所」が豊富な自動車に比べて、バイクは端末が発見されやすいという弱点がある。ビーズガレージではバイク用部品に見えるようなカモフラージュ用ケースの販売も予定している。

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