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コバユリの三ツ星カフェツーリング②

Mitsuboshi Cafe Touring ②鐵馬厩 (てつまや)(神奈川県厚木市)

Text & Photo / 小林夕里子 協力/アライヘルメット

BMWBIKES vol.104掲載記事

お気に入りのカフェの数だけ、バイクライフは楽しく、長く、オイシく続く!

カフェが大好きなコバユリが、愛車R80G/Sとともに

ステキカフェを求めて走る連載企画。

厚木の里山で、いつか住みたくなるような古民家カフェに出逢いました。

小林夕里子(コバユリ)

GSモデルの祖と言われる「R80G/S」の希少なLimited Editionに乗って、キャンプや登山などアウトドアな旅を楽しむエッセイスト。カフェインが苦手な体質のわりにコーヒーをこよなく愛し、スイーツに溺れる毎日を夢見る痩せの大食い。cobayuri.com

三ツ星の三原則

①バイクを安心して駐車できる
環境がある

②一人でコーヒー1杯だけでも
気兼ねなく利用できる

③ライダーに理解がある
あるいは歓迎している

バイク駐輪スペース完備。60’sのマスタングと3台のハーレーが迎えてくれる、乗り物好きにはたまらないカフェ。木戸の向こうには非日常がお待ちかね。

新旧、和洋、静と動が
調和する隠れ家カフェ

 神奈川県屈指のツーリングスポット、宮ケ瀬湖からも程近い厚木市。その里山に佇む築260年の古民家カフェが、乗り物好きに人気と言う。金木犀香るある秋の日の昼下がり、真相を確かめるべく愛車スラッペとカフェライド!

 重厚感あふれる木戸を開けると、オーナーさんが柔和な笑顔で右手の部屋に案内してくれました。オーナー夫妻のハーレーが3台と、ハーレーにちなんだギアや雑貨がセンスよく並ぶ夢のような空間に目がハート。ここが我が愛しのガレージ……などと妄想しながらコーヒーしばけるなんて最高か!

 片や入って左手は、靴を脱いで寛ぐ和の空間。お座敷部屋のほか、庭に停めた愛車を間近に眺める縁側席も。バイクで来た人もクルマの人も、お子様連れからご年配までが、それぞれのお気に入りのテーブルで、思い思いのひとときを過ごしている。そんな優しい時間に身を委ね、私もコーヒータイムとまいりましょう。

オーナーの大森さんご夫妻。一人では難しいことも二人力を合わせれば、と夢だったカフェを陽子さんの地元厚木にオープンして8年目。ハーレー乗りのみならず幅広いライダーが訪れるそう。住居を兼ねた築260年の古民家で、畑も耕しながら自然とともにある暮らしを満喫中。

 ところで、ハーレーが縁で結ばれたというオーナー夫妻は、「いつかカフェを開きたい」という夢をそれぞれに持っていたそうで、ならば一緒に叶えようと意気投合してからこの古民家に出会うまで、とんとん拍子だったとか。しかもこのバイクガレージ風の一角は昔、厩(馬屋)として使われていたそうな。ときを経て今、鉄馬が並ぶから「鐵馬厩」。素敵な物語にきゅんきゅんしながらいただくチーズケーキは、果実のソースと絡んでほんのり甘酸っぱいのでした。

 「ちょっと〜、アタシも仲間に入れてよね」と、ガラス戸越しの愛車が指をくわえて見ているのにハタと気づく。えへへ、もう根っこ生えちゃった。あと少しのんびりさせてね。

店内に入り右手がガレージ風スペースで、克次さんがいつかカフェを開くときのためにとコツコツ集めてきた雑貨が並び、乗り物好きの癒しの場所に。左は靴を脱いで寛ぐ和の空間で、老若男女に愛されています。和洋、新旧、静と動が見事に調和。こんな家に住めたらなあ……と夢心地。

毎朝克次さんが手打ちする信州蕎麦は、蕎麦湯もいただける本格派。こだわりの卵と出汁が決め手の「出汁巻卵」はふわふわ食感が病みつきに。
陽子さんが1時間かけてじっくり焼き上げるチーズケーキと美味しい井戸水で淹れられた「鐵馬厩ブレンド」は鉄板コンビ!
むかし馬屋だった一角に設けられた、ガレージにいるような気分を味わえるテーブル席から目が届く所に愛車を停めさせてもらいました。オーナー夫妻のハーレーと、ガラス扉の向こうの愛車を一度に眺める贅沢!

鐵馬厩(てつまや)

営業時間

4〜9月:11時〜18時(L.O.17時半)

10〜3月:11時〜17時(L.O.16時半)

水・木曜定休

神奈川県厚木市上荻野1859

☎046-281-8911

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