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ハウツー

BMWBIKES CAMP Know How!

BMWBIKES vol.87 掲載記事

Text& Photo / BMWBIKES編集部

秋こそキャンプの季節!
オトナのキャンプは
「薪」にこだわる!

キャンプの醍醐味ともいえる「焚火」。
焚火の質を上げるには薪が重要なのです。

広葉樹の薪は少量でも
長持ちし調理しやすい

 キャンプといえば夏! というイメージを持つ方が多いかと思いますが、じつはそれは間違い。夏は虫も人も多いし、食材が腐りやすく、なんせ暑いから焚火のありがたみが少ないんです。いっぽう秋以降は、夏休みに比べ人が減り、蚊が減って鈴虫など音色の美しい虫が増え、食材が腐敗する心配も少なく、なんといっても焚火の温もりがありがたくなります。つまりこれからの9、10、11月が1年でもっともキャンプが楽しめる季節というわけです。

 そして今回本誌がおすすめしたいのが、薪にこわだるということ。昨今のキャンプ場にある薪は杉の間伐材ばかり。着火しやすいというメリットはありますが、中身がスカスカなのであっという間に燃え尽きてしまいます。すると次々に足さなくてはならず、調理でも火力が安定しないんですね。これが中身がみっちりと詰まった広葉樹の乾燥薪だと、少しの量でも長時間燃えてくれ、燃えたあとに炭化してからも、強い火力を維持するので、調理もやりやすいんです。ちょっと大げさな言い方をすれば「良質の薪こそがキャンプの質を大幅に上げる」ということになるわけです。

 今回のキャンプでは燃えやすい針葉樹と、中身の詰まった広葉樹の2種類の薪を用意し、まずは斧で薪を割って細くし、さらに焚き付けを削り出して着火。徐々に火を大きくして、太い薪に炎を移しつつ、網や鉄板で調理するという一連の動作をじっくりと楽しみました。やはり薪が良質だと炎も長持ちして、火力の調整も容易なんですね。現場は林道の先の涼しいキャンプ場だったので、夜は肌寒い気温でしたが、この焚火のおかげでとても快適なキャンプを楽しむことができました。

 普通のバイクではなかなか乾燥した薪を運ぶことはできませんが積載性の高いBMWのバイクなら、楽勝で薪も積めますから、皆さんも次のキャンプでは、薪にこだわった焚火を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと焚火の価値観が変わりますよ。

片道約4kmの未舗装林道を、キャンプ道具と薪で満載のGSで走るのは少し怖いが、それを可能にしてしまうのがGSのすごいところ。
着いたキャンプ地は標高1000m付近で、下界よりも10度は気温が低かった。左のテントは、本誌櫻井が制作に携わった炎に強い「炎幕DX」。
太い薪は燃えずらいので、斧で割って直径3cm四方の「小割」を作る。
その小割を今度はナイフで薄く削って着火しやすいようにする。
櫻井愛用の斧はコールドスチールのトレイルホーク。背側がハンマーなのでペグも打てる。こういった作業は革グローブを着用で。
現場に着いたらまずはテントを立てて寝床の確保。続いて火を焚く場所を決める。当然だけど焚火はある程度テントやバイクから離した場所で行なうこと。
メインディッシュはステーキ。火力が安定していると肉を均一に焼くことができる。

夜風、虫の音、薪の爆ぜり
炎と対峙する至福のひととき

食事が済んだら、あとは焚火を楽しむだけ。なぜだろう炎を見ていると普段言えないようなことも言え、逆に会話が少なくても楽しい。火を扱うことを許された地球上で唯一の動物を感じる貴重な時間。

今回の薪はここで入手!

埼京薪販売

数少ない通信販売で薪が買える専門店。広葉樹ミックス(50円/kg)、針葉樹ミックス(35円/kg)、未乾燥広葉樹ミックス(45円/kg)など、他社よりも圧倒的にリーズナブルなのが魅力。今回は未乾燥の薪も燃やしたが、とくに不具合なくよく燃えてくれた。

埼玉県川口市榛松3-11-3
☎︎090-9147-3190
saikyomaki.com

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